ブックタイトル会報2020年8月
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会報2020年8月
第206号 令和2年8月発行 Page 3臨床糖尿病支援ネットワーク答え 2 下記の解説をよく読みましょう。 (問題は1ページにあります。)解説HbA1cは赤血球中のヘモグロビン(Hb)にブドウ糖が結合したものであり、赤血球寿命が120日であることからHbA1cは過去1?2ヶ月の平均血糖値を反映する。数日?数週間以内に急激に発症・増悪した糖尿病ではHbA1cがまだ上がりきらず偽低値を示す。また赤血球寿命が短縮または延長する病態などでも平均血糖値と乖離した値となることがあるので注意を要する。慢性の鉄欠乏状態など赤血球寿命が延長する病態ではHbA1cは高値となり、鉄欠乏性貧血の回復期、輸血後、透析、肝硬変などでは赤血球の寿命は短くなりHbA1cは低値となる。よって選択肢2のみが正答。読んで単位を獲得しよう運動不足は身近なリモコン生活もその1つと述べた。スライド5では、食事と運動の関係を摂取と消費のエネルギーバランスを示した。運動は、消費エネルギーのすべてでなく基礎代謝量、食事熱産生、生活活動、運動の4つの要素がある。このうち生活活動と運動を合わせて身体活動という。糖尿病運動療法の主流は、この身体活動の量と質の評価と指導である。 生活活動の量は、まず、筋量維持を踏まえ目標は4000歩/日を達成したいと患者に伝える。これは歩数計(スマートフォンなどにもある)を装着し自分で確認でき具体的な数値として見える化となり、患者の心が動く。また、生活活動をNEAT (non-exercise activity thermogenesis)と称し、非運動性熱産生として運動と区別して捉えると、体重過多や脂肪の蓄積に関しては、安静時新陳代謝や食事熱産生との関係より、このNEATが少ないことの関係がより相関すると示されている。このNEATは、スライド5で述べた4000歩/日の中身として筋力低下をきたさないように30分以上座りっは゜なしにしない、階段などを昇るなどのNEATの質も加えることが必要である。身近な生活活動にも骨格筋への刺激がスライド2、3で示したマイオカインの働きを促すことにつながる糖尿病運動療法として重要な1つである。糖の流れについて「からだを知る教室」では、食事から得た 糖は肝臓に貯蔵され放出されると真っ先に脳のエネルギーとなる。そして、糖はインスリンの働きで骨格筋内や脂肪内の糖輸送担体(GLUT4)の反応を促して糖を取り込む。インスリン分泌不全やインスリン抵抗性をきたすと、その治療に経口薬や注射治療薬が適用される。そのインスリンの標的臓器で最大の血糖取り込み器官は骨格筋である。しかし、不活動な骨格筋ではGLUT4の減少を招き、薬物治療の効果を引き出せなくなる。このGLUT4は薬で増やすことはできず、運動のみである。次号は、その運動についてお伝えする。特別企画「糖尿病レクチャーシリーズ」では、糖尿病の療養指導に役立つ実践的な内容をエキスパートの先生に分かりやすく解説していただいています。明日からすぐにでも使える内容ですので、是非お役立てください!