ブックタイトル会報2021年2月

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概要

会報2021年2月

第212号 令和3年2月発行 Page 3臨床糖尿病支援ネットワーク第63回日本糖尿病学会年次学術集会は新型コロナウイルス感染拡大により、5月滋賀開催予定が2020年10月5日~16日の2週間、Web開催となりました。登録参加数は1万人を超えたとの報告でした。Web開催、私自身は子育て中の事情もあり、(昼・夜学食利用が多かった大学生の息子はコロナ拡大後、遠隔授業で常に自宅におり、毎朝私は苦手な食事作りに追われています)自宅のPCから西東京の皆様の演題含め、好きな演題を何度も視聴でき大変有難いと感じました。ただ、毎年会場で感じる臨場感や緊張感が薄れてしまい残念だなとも感じました。プログラムで特に興味深かったのは緊急特別シンポジウム「COVID-19~我が国の現状と糖尿病診療との関わり~」です。永寿総合病院で実際に起きていた出来事、データ等そこから得られた渥美先生の知見、視点の講演は大変心を動かされるものでした。自身の職場で患者支援として今何ができるのか?感染対策やシックデイ支援について再考していきたいと思いました。シンポジウム7「糖尿病に関する遠隔医療の展開」についても興味深く拝聴しました。診療報酬の問題や対面診察や検査ができない為、糖尿病診療には不向きとの意見、最近はデータ送信可能なCGM機器の登場により使用方法によっては有用となる可能性もあるとの見解もありました。医療者はいつの時代も学び続け、新たな事にチャレンジし続ける姿勢が大切だと変化(進化)した学会を拝聴しながら改めて思いました。[当法人評議員]多摩センタークリニックみらい菅原 加奈美 [看護師]新型コロナウィルス感染症で世の中が一変しました。いつも当たり前のように過ごしていた日常生活、仕事、研究会の活動、すべてが新たな様式を余儀なくされ、会議や研修会はオンライン、なんと学会までもオンラインという未だ経験したことのない方式での開催。例年は5月ですが、今年は10月5日?16日までの2週間のオンデマンド配信と2日間のライブ配信の2本柱での開催となりました。この状況下、緊急特別シンポジウムとして、「COVID-19~我が国の現状と糖尿病診療との関わり~」がプログラムに加わり、アンケート調査より、①外来通院中の2型糖尿病患者において、ストレスの増大、運動量の減少、食事・間食・惣菜摂取の増加に関連を認めた。②運動量の減少や間食の増加が、体重の増加やHbA1cの悪化と関連した。③これらの関係は、特に65歳未満の患者や元々運動習慣を有していない患者で顕著であった。という結果が示され、そして、これらはアンケート回答者のものであり、非通院者ではさらに悪い状況であろうことが示唆されました。当方の関わる健康保険組合のレセプト分析でも、医療費は昨年比2割?3割減となっており、未受診、治療中断による病状の悪化が強く懸念されます。コロナ禍の中、患者さんの中にはどのように行動してよいのかわからず不安の方も多いと思います。逼迫した医療状況ではありますが、医療者は待つだけなく、このような方々に積極的に働きかけることも必要なのではないかと思います。さてさて、学会は多くの学びを得る機会だけでなく、現地に行き、その土地の空気を吸い、美味しいものを食べ、美味しいお酒を味わうことも楽しみの一つでした。オンデマンドは何度も聞き返せるという素晴らしい面もある一方、やはり現地に行き、大いに語らい、美味しいものを食べ、学会を楽しみたいなとあらためて思った今年度の学会でした。[当法人評議員]女子栄養大学栄養科学研究所高橋 大悟 [管理栄養士]