ブックタイトル会報2021年11月
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会報2021年11月
Page 2報告第221号令和3年11月発行平成29年度西東京糖尿病療養指導プログラム日時:令平和成329年7月7 119日(日)2021年度西東京糖尿病療養指導プログラムオンライン場所:駒沢女子大学第17回西東京病態栄養研修会[当法人会員]緑風荘病院井澤綾子[管理栄養士]7月11日に第17回西東京病態栄養研修会が今年度はWeb開催で行われました。今回の研修会の内容として、まず東京都栄養士会会長の西村一弘先生から日本人の食事摂取基準2020年版についてご講演頂きました。食事摂取基準改定のポイントを始め、糖尿病食事療法の実践的な内容を詳しく解説して頂きました。食事内容は血糖値に直結していく為、食事療法に対して不安を抱えている患者もいると思います。患者個々の生活背景に寄り添い、抱えている不安を一緒に解消していくことが管理栄養士に求められていることだと実感しました。次に、北里大学北里研究所病院糖尿病センター長の山田悟先生から『糖尿病療養指導における運動・身体活動と栄養』の演題より、糖尿病の運動療法と食事療法の最新の知見をご教授頂きました。現在脚光を浴びる糖質制限ですが、一部に懐疑的な意見があるのも事実である中、研究結果や論文をもとに、糖質制限に対する取り組みについて解説して頂きました。東京医科大学八王子医療センターの天川淑宏先生から『チーム医療における、運動の専門家が栄養士に期待する運動療法のスキル』の演題より、運動療法の実践についてご講演頂きました。糖尿病診療ガイドラインでは、有酸素運動とレジスタンス運動、ストレッチングが示されており、それぞれの運動要素の目的と糖尿病治療への関係性についてわかりやすく説明して頂きました。また、講演中には一緒に身体を動かして、その効果を実感しながら運動の大切さを学ばせて頂きました。高村内科クリニックの植木彬夫先生からパネルディスカッションのテーマである『効果的な栄養管理のための運動療法と食事療法』についてご講演頂いた後に、西村先生、山田先生、天川先生に管理栄養士、医師、理学療法士の立場から糖尿病の治療における運動療法と食事療法についての検討が行われました。今後、さらに各専門職がより専門性に特化し、質の高いチーム医療が求められている事を改めて実感し、充実した研修会でした。第5回西東京運動療法研修会[当法人会員]八王子山王病院水谷健[理学療法士]開催するにあたり様々なテーマが挙がりましたが、緊急事態宣言により、活動量低下が危惧されており、「糖尿病とサルコペニア・フレイル」をメインテーマに設定しました。午前中は、「糖尿病による身体的変化」「サルコペニアと栄養」「フレイルとIADL(手段的日常生活動作)」「高齢者への介入研究」を理学療法士・管理栄養士・作業療法士の4名にご講演いただきました。午後の部前半には「サルコペニアの評価方法」と題し、最新の簡便に行える筋肉の質と量の評価を実技も踏まえご講演いただきました。後半には「動きやすい身体につなげる」をキーワードに、在宅でも行えるエクササイズを動画を用い講演させていただきました。どの講演も非常に目を引く内容でしたが、特にお伝えしたい箇所として、2つ挙げさせていただきます。1つ目は、サルコペニアの評価として地域で広くスクリーニングを行えるよう、簡易的に行える判断経路が設けられた点です。下腿周計や歩行速度等基準値が変更され、サルコペニア疑いの発見には、下腿周囲長、SARC-F、SARC-Calfの使用を進めています。2つ目は、軽い負荷でも筋肉量の増加が期待できる点です。筋肉量の増加には強い負荷を与えないと効果がないと言われていましたが、最近では軽い負荷でも、回数を増やすことで効果があると言われています。そのため、いかに継続しやすい運動を指導できるかが、指導者の腕の見せ所かと考えます。オンライン開催が増え、運動方法を直接お伝えするのが難しい状況です。しかし、今後も運動分野では、試行錯誤し実技もお伝えしていく予定です。ご参加をお待ちしております。臨床糖尿病支援ネットワーク