ブックタイトル会報2021年12月
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会報2021年12月
Page 2報告第222号令和3年12月発行平成29年度西東京糖尿病療養指導プログラム日時:令平和成329年9月7 139日(月日)臨床糖尿病支援ネットワーク第70回例会オンライン場所:駒沢女子大学[当法人理事]当番幹事吉元医院吉元勝彦[医師]70回目を迎えた例会は2021年9月13日(月)、「糖尿病在宅支援の新しいかたち?糖尿病在宅患者の療養・介護支援ガイドの活用法?」というテーマのもとオンラインで開催されました。例会として糖尿病患者の在宅医療に触れるのは初めてであり、当日は138名と大変多くの方が参加されました。さらに一般の方の申し込みが29名(通常は2?3名とのこと)であったということは、やはり在宅医療に対する関心の高さが示されたのだと思います。当日は2つの基調講演とパネルディスカッションが行われ、講演1として武蔵野赤十字訪問看護ステーションの豊島麻実先生から「糖尿病在宅医療の現状と課題?訪問看護から垣間見えたこと?」という演題でお話し頂きました。訪問看護という在宅医療の最前線から得られる現状と課題について実際の症例ベースでの紹介があり、気づかされる点が多くありました。また、多職種間で情報を共有することの重要性についても再認識させられました。講演2は大和調剤センターの森貴幸先生から「糖尿病在宅患者の療養・介護支援ガイドでできること」として、このガイドブックを発案、作成された立場からお話し頂きました。特に在宅を行う上で重要なのは医療と介護の連携であり、その関係性を作る上でのマニュアルの必要性と活用法について説明頂きました。そして「糖尿病在宅支援の未来を語る」というパネルディスカッションでは、豊島先生、森先生、中島内科クリニックの中島泰先生、東村山市南部地域包括支援センターの主任ケアマネジャーである細江学先生をパネリストに、活発な発表と討論がなされました。特に各職種間で円滑な連携を進めるためには顔が見える関係を構築することが必要で、そのことが結果として在宅患者さんのQOLの向上に繋がる等のお話があり、やはりチーム医療の重要性を再認識しました。最後に、総合司会・座長をお願いした住友秀孝先生、開会の辞を述べて頂いた植木彬夫先生、閉会の辞として会をまとめて頂いた近藤琢磨先生、そして例会に参加して頂いた皆様に感謝致します。報告平成29年度西東京糖尿病療養指導プログラム日時:令平和成329年9月7 279日(月日)第25回糖尿病療養担当者のためのセミナーオンライン場所:駒沢女子大学[当法人理事]代表世話人医療法人社団ユスタヴィア宮川髙一[医師]糖尿病とCOVID-19をテーマに、Webexオンラインシステムを利用し、医師・メディカルスタッフを合わせ、125名の方々に参加いただき、開催することができた。特別講演1では、東京医科大学八王子医療センター感染症科教授の平井由児先生をお招きし、『糖尿病→感染症・感染症→糖尿病』という演題で分かりやすくご講演いただいた。糖尿病は感染症の入り口で、感染症は糖尿病の入り口であることから、外来でのキーワードとして、水(脱水の改善)・飯(ご飯をしっかり食べる)・足(血栓の予防)の3点をしっかり改善することが大切だと解説してくださった。特別講演2では、高村内科クリニックの植木彬夫先生より、『日常診療から感じるコロナに対応する患者への対応』という演題でご講演いただいた。コロナ渦でワクチン接種の予約をしようと、350回以上も電話を掛けたが繋がらず、予約を諦めた患者さんのエピソードの話があった。このことを踏まえ、コンプラインスからアドヒアランス、そしてコンコーダンスという考え方について解説いただいた。このコロナ禍によって患者さんを家族のようにしっかりと知り、対応していきましょうというコンコーダンスという考え方の重要性が認識されるようになってきた。従来のように、治療を守ってくださいというコンプライアンスの考え方から、選ぶのはあなたであるというアドヒアランスの考え方にシフトして行き、そして医療者が患者さんと一緒に選ぶ治療であるとするコンコーダンスの考えが現在は重要度が増してきている状況である。その為には、医療者が正しい情報や知識をしっかり持ち、それを伝えることで患者さんに納得いただくことが必要であると講演いただいた。シンポジウムでは、2題の特別講演を踏まえて、多職種の役割者からコロナ渦での糖尿病診療や療養指導について各々の考えや取り組みに活発な討議が行えた。職種や所属施設、エリアを越えてこのような意見交換が行えたことは参加者の皆様の今後の一助になるものと考える。臨床糖尿病支援ネットワーク