ブックタイトル会報2022年8月
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会報2022年8月
第230号令和4年8月発行Page 1“mano a mano”とはスペイン語で“手から手へ”という意味です療養指導での新たな気づき(透析患者から学んだこと)[当法人評議員]青梅市立総合病院指田麻未[薬剤師]私は入職時より病院薬剤師として服薬指導やSMBG・インスリンの手技指導、糖尿病教室などで療養指導に携わってきました。2018年に、腎臓内科病棟への配属が決まり、今まではほとんど接することがなかった、維持透析中の患者や透析導入予定の患者と接する機会を持つことができました。透析を『予防する』ための指導は今までも繰り返し行っていましたが、透析を『導入』することになってしまった患者に対して、どう接していけばいいのだろうか?現状を受け入れられず落ち込んでいるのではないか?など配属当初は患者との接し方にとても不安を感じていました。そんな私でしたが、病棟での業務を通して、透析を導入するにはシャント造設などの準備が必要であること、シャント閉塞などのトラブルを起こさずに、透析を継続するためには医師をはじめ、看護師や薬剤師、管理栄養士などの医療スタッフの支援が不可欠であること、など様々な内容を学ぶことができ、徐々に自信を持って指導を行うことができるようになってきました。指導に慣れてくると、糖尿病腎症から透析導入という経過を見て、内服のコンプライアンスが悪く、食事療法、運動療法を守ってこなかったのではないかと、良くない印象を患者に対して抱いてしまっていたので、気をつけて指導を行うようにしました。3年程度の短い期間でしたが、病棟での業務を通して、透析予防に対する取り組みの重要性を改めて理解することができました。また、保存期から透析導入、また透析導入後においても患者に寄り添うことが必要だという事も実感しました。透析などの合併症と向き合いながらも治療を継続している患者に対して、より質の高い療養指導を実施できるよう今後も継続して学んでいきたいと思います。読んで単位を獲得しよう西東京糖尿病療養指導士(LCDE)は、更新のために5年間において50単位を取得する必要があります。本法人会員は、会報「MANOaMANO」の本問題及び解答を読解された事を自己研修と見做し、1年につき2単位(5年間で10単位)を獲得できます。毎月、自分の知識を見直し、日々の療養指導にお役立てください。(「問題」は、過去のLCDE認定試験に出題されたものより選出、一部改変しております。)問題●次の文章を読んで以下の質問に答えてください。65歳、女性。155cm、70 kg。10年前に2型糖尿病とされ、メトホルミンとシタグリプチンを服用している。最近HbA1c 8%台が続いているため、主治医から食事療法について再指導の依頼があり、栄養相談を受診した。一通り相談を終えたところで、患者から以下のような発言があった。「よく分かりました。コロナ禍になってから家にいる時間が多くなって、ついついお菓子や果物を食べるようになっちゃったのよね。またがんばります(笑顔)。(少し間があり、表情がやや暗くなって)でも、本当に嫌な病気ね、糖尿病って……」患者の感情に配慮した対応として誤っているのはどれか、2つ選べ。1.「嫌な病気?」(患者の言葉を繰り返す)2.沈黙して患者の次の言葉を待つ3.「でも、がんばればその分よくなる病気ですよ。一緒にがんばりましょう」4.「もう少し詳しく聞いてもいいですか?」5.「わかります。糖尿病のことを好きな人なんていませんよ」臨床糖尿病支援ネットワーク