ブックタイトル会報2023年5月

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会報2023年5月

Page 2報告第239号令和5年5月発行平成29年度西東京糖尿病療養指導プログラム日時:令平和成529年1月7 219日(土日)第50回東糖協多摩ブロック糖尿病教室オンライン場所:駒沢女子大学令和5年1月21日(土)14:00~16:00に『第50回東糖協多摩ブロック糖尿病教室』が開催されました。新型コロナ感染の収束が見えずZoomによる配信のみとなりましたが、患者様・ご家族・医療従事者計67名の方にご参加いただきました。『糖尿病治療薬の最近の話題について』をテーマに、近藤医院吉田敦行先生ご講演「糖尿病なんでもランキングおくすり編」では各薬剤の・血糖低下効果・体重への影響・薬価などを最近の話題を含めわかりやすく解説いただきました。また、ワンポイントアドバイスとして大和調剤センター薬剤師森貴幸先生より「じょうずな調剤薬局の活用」を、多摩センタークリニックみらい看護師濱谷陽子先生より「シックデイの対応」をご解説いただきました。患者様が薬のことでモヤモヤした気持ちを抱え込まないよう、気軽に相談できる関係を作っていきたい、という想いを共有いたしました。後半では東京医科大学八王子医療センター大野敦先生司会による「ぜひ聞きたい!あんな疑問?こんな疑問?コーナー」として、東京医科大学八王子医療センター栄養士永田美和先生にも加わっていただき、事前にいただいた質問に各職種の先生方より解説をいただく流れで進められました。・バランスのよい食事内容を、食べる順番や、ゆっくり食べることを意識することで血糖値が上昇しにくくなること・糖質制限の際にはたんぱく質・塩分が過剰になりがちなので専門家と相談して進めていただきたいこと等を分かりやすく紹介いただきました。近年、東糖協ブロック糖尿病教室への参加が減少しておりましたが、Zoomのようなリモートで運営する事により参加者が増えたことは、今後の開催の参考になったと考えます。報告平成29年度西東京糖尿病療養指導プログラム日時:令平和成529年2月7 1日9(水(日))西東京CDEの会第21回症例検討会オンライン場所:駒沢女子大学[当法人会員]町田市民病院横内砂織[看護師]令和5年2月1日(水)に西東京CDEの会第21回症例検討会がZoomで開催されました。この症例検討会は、提示された症例についてテーマに沿って多職種から意見を出し合い、理解を深める形式となっています。今回のテーマは「多職種で考える糖尿病患者とスティグマ」です。まず「糖尿病にひそむスティグマとアドボカシー活動」について杏林大学・近藤医院近藤琢磨先生から講義がありました。スティグマとは恥・不信用のしるし、不名誉な烙印という意味を持ち、ある特定の属性をもつ人に対して、否定的な価値を付与することだとされます。糖尿病患者においては、1型の76%、2型の52%がスティグマを感じているという研究結果を示され、さらにスティグマによって糖尿病患者の自己効力感が低下したり、血糖マネジメントに負の影響を与えることを知り、医療者がスティグマに敏感になり、配慮できるようになる必要があると感じました。スティグマやアドボカシーについて思いを巡らしている中、症例提示がありました。症例は60代女性で、高血糖が持続し合併症が進行しているが、薬物療法を自己調整したり、新しい治療に抵抗を示すなどの課題をお持ちでした。「血糖コントロールのために生きているわけではない」「血糖値が悪いとまるでダメ人間のように言われていると感じる」といった患者の言葉に対し、グループワークでは「こういった高血糖の患者に私たちは変わった人などとレッテルを貼り、それが患者に伝わっているのではないか」「海外に行くなど活発に生きていた患者のらしさが失われることに気付けるだろうか」「治療や指導に終始せず、その人らしさが奪われないよう配慮したい」といった意見がありました。私は皆さんの意見を聞きながら、医療者は患者の様々なスティグマについて考え続ける必要があると思いました。今後もこういった内容の濃い症例検討ができるよう、世話人一同努力してまいりますので、次回以降も多くの方のご参加をお待ちしております。臨床糖尿病支援ネットワーク