ブックタイトル会報2023年7月

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会報2023年7月

第241号令和5年7月発行Page 5報告平成29年度西東京糖尿病療養指導プログラム日時:令平和成529年3月7 139日(月日)臨床糖尿病支援ネットワーク第74回例会オンライン場所:駒沢女子大学[当法人評議員]中島内科クリニック中島泰[医師]令和5年3月13日(月)に第74回例会がオンラインで開催されました。テーマは「腎症再考:その腎臓を守るためにできること~新ガイドラインと最新の知見から考える~」とし、83名の方にご参加いただきました。講演1では、東京医科大学八王子医療センター糖尿病・内分泌・代謝内科科長/講師の松下隆哉先生に、「2型糖尿病の薬物療法のアルゴリズム」について概説いただきました。一般施設でのDPP-4iへの偏り、メトホルミンが十分活用されていない可能性などをご指摘され、非専門医でも使用しやすく、糖尿病治療の均てん化を目指したアルゴリズムとして期待したいとお話いただきました。海外のものと比べ、病態に合わせた治療薬選択が強調され、適切なインスリンの使用、治療の安全性に配慮した構成となっており、その上で、併存疾患へのAdditionalbenefitを考慮した薬剤選択がなされるといった特徴を解説いただきました。講演2では、島根大学医学部内科学講座内科学第一金﨑啓造教授に、糖尿病に伴う腎障害におけるSGLT2iの活用、また、post SGLT2 inhibitor Eraとして、残余リスクの管理ついてご講演いただきました。SGLT2iのアウトカム別の傾向を示され、eGFRの低下やUACR>30であれば、SGLT2iが心・腎に関連してベネフィットとなると話されました。また、SGLT2iの血行動態依存性な効果に加え、活性化したmTORを抑制し腎障害を予防する可能性をご紹介いただきました。次に、GLP-1RAとDPP-4iの差についてふれられました。DPP-4iのGLP-1非依存的機序による臓器障害として、DPP-4阻害によるCXCL12/CXCR4/mTOR経路惹起を指摘され、DPP-4i一辺倒になりがちな処方傾向やがん患者での懸念をお話されました。そして、SGLT2iに次いでGLP-1RAの活用や、腎イベント抑制効果が報告されたnon-steroid骨格のMRAに対する新たな選択肢としての期待を話されました。最後に、島根県での糖尿病性腎症専門外来による地域連携を紹介されました。糖尿病性腎症による透析患者が減少に転じたとのことで、地域が一丸となっての取り組みの重要性を感じました。近年、SGLT2iをはじめ、治療の手段が著しく進歩いたしました。治療方針の考え方やその根拠について理解を深められた2講演でありました。ご聴講いただきました皆様、誠にありがとうございました。報告平成29年度西東京糖尿病療養指導プログラム日時日:時令:和平5成年29 4月年67日月(9木日)(日)第23回西東京糖尿病療養指導士認定式立川場市所女:駒性沢総女合子センターアイム大学[当法人業務執行理事]武蔵野赤十字病院杉山徹[医師]新型コロナ禍で休止していた西東京糖尿病療養指導士(LCDE)の認定式を3年ぶりに開催しました。今回の養成講座受講者は73名で、認定試験受験者65名中57名が合格され、合格率は87.7%でした。合格された職種の内訳は看護師14名、管理栄養士20名、薬剤師9名、臨床検査技師2名、理学療法士11名、作業療法士1名であり、今回は理学療法士の方が例年より多かった印象です。認定式では参加された合格者一人一人に矢島賢業務執行理事からお祝いの言葉と共に認定証が授与されました。今回は特別講演を「先輩CDEからのメッセージ」と題して、西東京CDEの会から看護師の檜垣美幸先生、管理栄養士の和田美紀子先生、薬剤師の小林庸子先生、臨床検査技師の鈴木光一先生、理学療法士の長谷部翼先生にお越しいただき、お祝いの言葉とそれぞれの職種としての経験談と新たな仲間への激励をいただきました。最後に近藤琢磨代表理事から門出の言葉として、地域の力の大切さ、そしてLCDE認定はゴールではなくスタートだという熱いメッセージが伝えられました。合格者の皆さんは新LCDEとして、これからの糖尿病療養指導に対する熱意と決意が改めて強まったのではないかと思います。新しい仲間と共に、これからも皆で力を合わせて地域に貢献していきましょう。【2023年度認定試験状況】養成講座受講者数73名認定試験受験者数65名認定試験受験者数合格者数65名57名合格率87.7%合格者職種人数看護師14管理栄養士20薬剤師9臨床検査技師2理学療法士11作業療法士1合計57臨床糖尿病支援ネットワーク