ブックタイトル会報2023年9月
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会報2023年9月
第243号令和5年9月発行Page 3第66回日本糖尿病学会年次学術集会は5月11日(木)~13日(土)に、鹿児島県鹿児島市の城山ホテル鹿児島、かごしま県民交流センター、宝山ホールで開催されました。昨年に引き続き現地開催でしたが、シンポジウムなどの一部プログラムはLIVE配信やオンデマンド配信もありました。私もコロナ禍でしばらく縁の無かった飛行機に乗って、現地で発表を行いました。糖尿病学会は、規模が大きく、会場がいくつもあることが多いと以前にも聞いたことがあったのですが、今回は3か所会場があり、会場の間はそれぞれ学会専用シャトルバスで15分~20分かかるため、会場移動が少し大変だと感じました。発表内容としては院内で3年ぶりに開催した糖尿病予防フェスタについて、糖尿病療養チームを代表して発表を行いました。聴講では、糖尿病療養指導のチーム医療や栄養指導、薬物療法などを聴講しました。興味深かかったシンポジウムとしては2020年に改訂された「食品成分表8訂のコンセプトの理解と糖尿病食事療法への応用」です。8訂では糖尿病にも大きな関わりのある炭水化物が細分化され、エネルギーの算出方法が変更となっています。7訂までは炭水化物のエネルギー量は100g?(他の成分値)で算出され、4kcal/gでしたが、8訂では「利用可能な炭水化物」は3.75kcal/g、「食物繊維」は2kcal/g、「糖アルコール」は2.4kcal/gとなり、全食品単純計算でエネルギー値が約9%減少していますが、食物繊維の多いきのこ類や海藻類では12%増えています。食品成分表というと、管理栄養士以外の職種には馴染みが無いかと思いますが、シンポジウムとして食品成分表の改訂が取り上げられていたのは興味深いと感じました。演題発表以外にも企業ブースでは、腹部にベルトを巻いて内臓脂肪面積を測定する機器や、血圧計のようなもので血管年齢を測定する機器なども実際に測定体験もさせていただきました。そして学会出張のお楽しみとしてはやはり、その地方のグルメを堪能することではないでしょうか?私は一緒に参加した糖尿病チームの先生達と鹿児島の海の幸を堪能しました。お店に生簀があり、魚や海老などを活き造りにしてくれるのですが、特に「ぞうりえび」という海老の生き造りが見た目も味も衝撃的でした。身は捌かれている状態なのに、頭と尻尾がまだ動いている状態を可哀想に思いつつ、身がとても甘くて美味しく、現地参加だからこそ味わえる味だなと有り難くいただきました。糖尿病療養指導士の資格を取得してから、約10年になりますが、昨年から糖尿病療養チームの一員になったことをきっかけに今回初参加となりました。知識のアップデートや発表を行うことで、自身の業務を振り返るきっかけにもなり、今後も参加して行きたいと思っています。来年は東京開催となります。皆で是非参加しませんか?武蔵野赤十字病院佐々木佳奈恵[管理栄養士]読んで単位を獲得しよう答え1,3下記の解説をよく読みましょう。(問題は1ページにあります。)解説1.〇2.×患者と医療スタッフ間での信頼関係が確立されるまでは、患者に対して否定的な感情や一方的な働きかけは避け、患者の感情や考えを傾聴し共感する事が大切。3.〇4.×初めて診断された患者に合併症の正しい情報を伝えることは大切だが、患者の恐怖心をあおるような言い方は、今後の治療に悪影響を及ぼす可能性もある。むしろ治療を中断しなければ、合併症の発症や進行を予防できることも説明する。5.×療養指導は家族や取り巻く人々の支援が重要であり、食事療法は家族の同席を勧めた方が良いこともある。この患者は妻が食事を作っており、妻にも同席を勧めると良い。臨床糖尿病支援ネットワーク