ブックタイトル会報2023年11月
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会報2023年11月
Page 4報告第245号令和5年11月発行平成29年度西東京糖尿病療養指導プログラム日時:令平和成529年7月7 9日9(日())2023年度西東京糖尿病療養指導プログラムオンライン場所:駒沢女子大学第7回西東京運動療法研修会[当法人会員]東京都立豊島病院増田浩了[理学療法士]7月9日(日)に第7回西東京運動療法研修会がオンラインで開催され、「見逃してはいけない糖尿病患者の上肢」をテーマに6名の先生方からご講演いただきました。午前の部では、中山亮先生より「重要って分かるけど、何が重要か分からない上肢について?作業療法士は上肢をこのように見ている?」として、作業療法士の視点から上肢の役割、糖尿病による上肢の問題、上肢の運動療法について。金井弘徳先生より「肩甲帯機能は効果的な有酸素運動に欠かせない!」として、褐色脂肪細胞、肩甲帯周囲の運動、有酸素運動について。天川淑宏先生より「糖尿病と肩関節周囲炎、意外と知らない事実(Fasciaは糖化している)」として、糖尿病患者における肩の癒着性嚢炎、糖化が筋膜に及ぼす影響について、それぞれご講演いただきました。午後の部では、長谷部翼先生より「上肢機能に問題を持つ糖尿病患者へのインスリン注射やSMBG手技の実際」として、インスリン自己注射の手技における上肢機能、実際の症例を用いた評価や取り組みについて。木村壮介先生より「“肘と半端”じゃダメな肘関節?肘関節・前腕の役割とは?」として肘の構造および機能、肘のケア方法について。藁谷里砂先生より「末梢神経障害だけじゃない!糖尿病患者に生じる手の問題を知っていますか?」として、手掌・手背・手指など構造、実技を用いた評価やストレッチ・筋力トレーニングについて、それぞれご講演いただきました。糖尿病患者において上肢は、日常生活だけではなくインスリン注射やSMBGの手技を獲得するために重要な役割を担っています。しかし、「糖尿病患者の上肢」に着目した研修・講演は、今までほとんど行われていません。先生方のご講演は、解剖学的な内容から臨床ですぐに活用できる内容など多岐に渡っており、今回の研修会は非常に貴重かつ有用な内容でした。報告平成29年度西東京糖尿病療養指導プログラム日時:令平和成529年7月7 189日(火日)第3回The Meetings for Patient Centered Care of Diabetes場所:三駒鷹沢産女業子プラザ大学7月18日に「第3回The Meetings for PatientCentered Care of Diabetes(以下MPCD)」を開催いたしました。過去2回に引き続き「糖尿病とスティグマ」をテーマとし、糖尿病のある人に対する偏見や実際に生じる弊害、さらにはスティグマを意識するあまりに生じうるデメリットについても議論しました。特別講演では近藤医院吉田敦行先生が座長を務め、北九州医療刑務所医療部病院へ勤務されている瀧井正人先生を招聘し、「糖尿病臨床をスティグマの視点から振り返れば」という演題にてご講演いただきました。瀧井先生は長らく1型糖尿病患者の摂食障害と向き合ってきました。著書を何冊も発刊しており、日本糖尿病協会発行の「さかえ」にもコラムを連載しておりました。ご講演では1型糖尿病患者の不安に寄り添い、初診では3時間もの時間をかけることもあったというエピソードも飛び出しました。ディスカッションでは司会である川越内科クリニック川越宣明先生のもと「スティグマを過剰に意識することで生じる負の側面について考える」を議題に武蔵野赤十字病院管理栄養士鈴木克麻先生、公立昭和病院糖尿病看護認定看護師松本麻里先生、大和調剤センター代表取締役社長森貴幸先生にご登壇いただき、それぞれの立場から経験したこと、感じていることについてご発表いただきました。「糖尿病とスティグマ」の是正のため、患者に対して使用する言葉を変更するなど表面的なことに注目を集めることが多く、実際の医療の現場と齟齬を感じることもありますが、本会を通じ、本質となる「医療者と患者の信頼関係」が最も重要であることを再認識する機会となりました。臨床糖尿病支援ネットワーク