ブックタイトル会報2024年3月
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会報2024年3月
第249号令和6年3月発行Page 1“mano a mano”とはスペイン語で“手から手へ”という意味です人生100年時代のダイアベティスケア[当法人理事]武蔵村山病院小栁貴子[看護師]毎年7月に開催されます「西東京糖尿病療養指導プログラム」をご存じでしょうか。コロナ禍にオンライン開催となり、北海道から沖縄まで、まさに日本全国からの参加が可能となりました。企画側として、会場で参加者の皆さんの反応を拝見しながら運営していく楽しみを捨てきれないのですが、反面オンラインの良さも実感しています。2024年度は、記念すべき第20回目を迎えます。「人生100年時代のダイアベティスケア」を共通テーマに、それぞれの領域で興味深いプログラムを企画し、皆様のご参加をお待ちしています。人生100年時代、長い人生の中でどのように療養指導士として活躍できるでしょうか。医療の進歩とともに、糖尿病とともに生きる人を支援する私たちの在り方、生き方が問われているように思います。先日70歳で退職された先輩看護師から、今後は地域のボランティアとして活動していくというお話を伺いました。医療従事者としての充実した経験を社会の中で活かしていくことを見据え、1年前から社会奉仕活動に参加し、働き方や役割、糖尿病とともに生きる人との関わり方を変えて、自身が健やかに人生を送ることを考えておられることを知り、とても刺激をいただきました。多くの医療機関で定年が延長され、長く働き続けられるようになってきています。療養指導士として医療機関だけでなく、地域や家庭の中、さまざまな機会を通じて活躍されている方がいらっしゃいます。多様な暮らしの中で、すでに家族や自身の体験として糖尿病とともに生きる人生であり、同時に支援する人生でいらっしゃる方もいます。療養指導士として学んだ知識や技術に加え、自らの人生によって培われた知恵や経験を活かしていくことで、さらに支援のあり方が広がるかもしれません。糖尿病とともに生きる人が自らの人生を健やかに自分らしく生きるために、私たちを通して医療の恩恵を十分に活用できるよう、今後も療養指導士としての学びの機会を大切にしていきたいと感じました。これからの長い人生を自分らしく学び・楽しみ・どのように働いていくのかを考え、糖尿病とともに生きる人を支える私たちのこれからも健やかでありますよう願うばかりです。当法人では「西東京糖尿病療養指導プログラム」研修以外にもたくさんの企画を準備しています。皆様に有意義な学びの機会として活用していただけるよう今後も尽力して参ります。皆様のますますのご活躍を祈念しております。読んで単位を獲得しよう西東京糖尿病療養指導士(LChttps://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10259184885DE)は、更新のために5年間において50単位を取得する必要があります。本法人会員は、会報「MANOaMANO」の本問題及び解答を読解された事を自己研修と見做し、1年につき2単位(5年間で10単位)を獲得できます。毎月、自分の知識を見直し、日々の療養指導にお役立てください。問題●次の文章を読んで以下の質問に答えてください。59歳、男性。罹病歴20年の1型糖尿病。強化インスリン療法を実施中。数日前から食欲不振・倦怠感が出現し、スナック菓子やジュース類をときどき摂取するのみだった。食事が摂れないので、数日前からインスリンは使用していなかった。昨日から嘔吐を認め、意識がもうろうとしていたため、家族が救急要請。身体所見:血圧119/79mmHg、脈拍110拍/分(整)、体温36.8℃、クスマウル呼吸あり検査所見:血糖値803mg/dL、Na 133mEq/L(基準値:138~145)、K 6.3mEq/L(基準値:3.6~4.8)pH 6.931、pCO2 22.6mmHg、HCO3- 4.7mmol/L、アニオンギャップ30.8mmol/L(基準値:10~20)、乳酸1.3mmol/L(基準値:0.2~1.6)尿ケトン(3+)この患者の病態について正しいのはどれか、1つ選べ。1.乳酸アシドーシス2.高浸透圧高血糖状態3.急性膵炎4.副腎不全5.糖尿病性ケトアシドーシス臨床糖尿病支援ネットワーク