ブックタイトル会報2024年5月
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会報2024年5月
第251号令和6年5月発行Page 1“mano a mano”とはスペイン語で“手から手へ”という意味です糖尿病医療学について[当法人評議員]東京医科大学八王子医療センター小林高明[医師]『糖尿病医療学』という言葉はご存じですか?日本糖尿病医療学学会ホームページから引用すると、『糖尿病を持つ人、その人たちをケアする人、ケアする人をケアする人、取り巻く環境や社会それらの人たちのこころと行動に焦点を当てて、糖尿病臨床―医療を学ぼうとするもの』です。私がこの学会を知ったのは、8年前東京医大本院から八王子医療センターに異動し、入院での教育(学習)を通じても入退院を繰り返す方たちの問題に再度直面した時期です。入院中に導入可能な心理的な指導や退院後の支援を当時模索し心理の研究会にも参加していました。そのような時期にこの学会を知り、活動内容を把握しないままにまず足を運んでみようと訪ねたのが京都大学講堂で秋に開催された2017年の糖尿病医療学学会でした。参加すると、一事例検討に30分をかけて出席者で構成する5名程度のグループで討論し結果を発表するという通常の学会とは全く異なる形式で、最初こそ戸惑いましたが周囲の各職種の方たちも各々同じような思いを抱えて京都まで参集している同士で、自由闊達な意見交換の中に新たな発見や学びがあり大変有意義な学会参加でした。驚いたのは学会のスピーカーをされていたのが私の恩師である故植木彬夫先生であったことです。植木先生とは東京医大を定年退官後も研究会等で頻回にお会いしていましたが、医療学学会のことは全く話題には上らず、その中で患者指導に悩んでいた私が自ら門戸を叩いたこの学会で既に活躍中の植木先生に偶然再会したことは驚きでした。私は八王子医療センター研修医時代に内分泌代謝内科に配属され当時診療科長であった植木先生と一緒に夜遅くまで仕事に励み、糖尿病治療とは食事、運動、薬物治療のみならずそれらを融合させた全人的な関わりが極めて重要であることを学びました。そしてこの分野の臨床に興味を持ち当時進もうとしていた他の内科から進路を変更して今日に至ります。植木先生から当時学んだ全人的な関わりの重要性は意識せぬままDNAの如く私の内部にインプットされ、これまで診療を継続していたことを再認識させられる機会でした。以後糖尿病医療学学会で私自身も発表を重ね関東地方会の発表内容は本誌で学会報告として紹介しました。その後も糖尿病医療学学会は順調に発展を遂げて現在は5月開催の日本糖尿病学会学術総会にて糖尿病学会、糖尿病医療学学会の合同シンポジウムが開催されています。本年も5月19日に東京国際フォーラム第5会場で開催予定です。もしご興味があれば参加を検討してみてはいかがでしょうか。また10月には京都で医療学学会総会も例年通り開催予定です。興味が深まればこちらも参加をお勧めします。(討論の内容はより深い印象があります。)まずは5月の合同シンポジウムで皆様とディスカッションできるのを楽しみにしております。学会場で私を見かけましたらお声掛けいただければ幸甚です。読んで単位を獲得しよう西東京糖尿病療養指導士(LCDE)は、更新のために5年間において50単位を取得する必要があります。本法人会員は、会報「MANOaMANO」の本問題及び解答を読解された事を自己研修と見做し、1年につき2単位(5年間で10単位)を獲得できます。毎月、自分の知識を見直し、日々の療養指導にお役立てください。(「問題」は、過去のLCDE認定試験に出題されたものより選出、一部改変しております。)問題ロコモティブシンドロームに含まれる疾患または状態として誤っているのはどれか、1つ選べ。(答えは3ページにあります)1.変形性関節症2.骨粗しょう症3.サルコペニア4.脊柱管狭窄症5.軽度認知機能障害臨床糖尿病支援ネットワーク