ブックタイトル会報2024年7月
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会報2024年7月
第253号令和6年7月発行Page 5第67回日本糖尿病学会年次学術集会が5月17日(金)~19日(日)に東京にて開催されました。私は前回現地参加した時も6年前の東京開催(第61回)の時でした。新型コロナウィルス感染症が5類へ移行したこともあってか参加者数は12675名、現地には8717名も参加さ[当法人会員]東京医科大学八王子医療センター井上茜[管理栄養士]れました。今学会のテーマは「糖尿病のない世界を目指して」。糖尿病の持つ負のイメージを無くしていくことを当事者自身や医療従事者が共有できる場となるようなプログラムを沢山企画していただきました。その一つでもあります、会長特別企画「糖尿病と共に生活する人々の声をきく」シンポジウムに参加しました。糖尿病を持つ当事者とその家族、そして医療従事者が参加、3日間毎日開催され毎回一つテーマを決めその中で当事者が抱える課題に対し活発なディスカッションが繰り広げられました。このように当事者やその家族が参加したシンポジウムは糖尿病学会では初めての試みだったそうです。幼少期に発症した1型糖尿病の方は長年『糖尿病』が持つ負のイメージや医療者、家族からのスティグマに悩んでいた時期があり、やがて自分自身も糖尿病があるとうまくいかないなどのセルフスティグマに縛られていったそうです。そこから解放されたのが患者会への参加でした。別の当事者の方も『診察室は僕たちにとってはアウェーで患者会がホーム、医療従事者には患者会にもっと参加してほしい』と言っていたのが印象的でした。HbA1cの結果だけではなく当事者が日々の生活でスティグマと闘っていることにも目を向けるべきだと改めて思いました。また各回必ずあがるのは医療費の悩みでした。インスリン治療で生涯かかる医療費は800万円、ポンプの場合は2000万円と聞いた時は衝撃でした。医療費に関して医療従事者が介入できることは現段階では少ないながらも通院を続けられるような関係を築いていくことが大事と専門医の先生が言っていました。3日目は日曜日ということもあり満員で会場に入れませんでしたが、このシンポジウムの内容についてはプロのグラフィックレコーダーによるグラレコが行われ、会期中貼り出され自由に写真撮影もできるようになっていました。高齢者糖尿病の療養をめぐる課題と展望というシンポジウムでは高齢糖尿病患者が抱えるフレイル、サルコペニア、ADL低下に対する至適たんぱく質量について講演されていました。患者さんから夕食にまとめてたんぱく質を摂取してもいいかと聞かれることが多いのですが、均等に摂った方が筋肉の合成や維持には良いため、講演の中ではたんぱく質を効率よく摂れるフレイル予防弁当などの紹介もありました。会期中の東京駅周辺は国内外問わず人で溢れていてアフターコロナさえを感じさせないほどの賑わいでした。私も3日目には同僚と中華料理を食べながら一杯交わし、今学会を振り返り大変有意義な3日間でした。読んで単位を獲得しよう答え4,5下記の解説をよく読みましょう。(問題は1ページにあります。)解説糖尿病療養指導ガイドブック2023 p.204~2071.×:増殖性網膜症は網膜表層に病変が広がる。2.×:増殖期に進行するまで自覚症状がないことが多い。3.×:ときに黄斑浮腫の合併・悪化を防ぐことを目的にステロイド薬のテノン嚢下投与や硝子体内投与が行われる。4.〇5.〇臨床糖尿病支援ネットワーク