ブックタイトル会報2024年8月

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概要

会報2024年8月

第254号令和6年8月発行Page 3第67回日本糖尿病学会年次学術集会が5月17日~19日に開催され、18日の午後に現地参加しました。短時間の参加でしたが、現地HECサイエンスクリニック参加ならではの活気ある空気を数年ぶりに味わうことができました。太田美穂[臨床検査技師]今回は糖尿病患者さんとその保護者の方や、高校生対象のプログラムもあったこともあり、会場に小さなお子様を抱っこしたお父様や制服を着た女子高校生の姿が見られました。女子高校生のお二人が、ポスターを見ながら1型糖尿病について話し合っている様子が印象的でした。短時間の滞在でしたので最新の情報を得たと言えませんが、女子高校生が見ていたポスターの事と、DEXCOM G7(以下G7)とFreeStyleリブレ(以下リブレ)のセンサーについて思ったことを書こうと思います。私事ですが5年前の当学術集会で「FGM(フリースタイルリブレ)を試用した後FGMを選択しなかった理由」を発表させていただきました。当院で1か月間リブレを試用した患者約160名の使用感の満足点、不満点をアンケート調査しまとめたものです。この調査によって明確になったのは、皮膚トラブルなど不満点があるにもかかわらず、糖の動きが見れる有用性や機能性を重視し使用することに決めた方が多数いたということでした。有用性より不満点が大きい患者さんは使用中止になっていました。不満点には皮膚トラブルなどありますが、アンケートには、色は肌色にして欲しい(全体の18%)、より小さく薄くして欲しい(約70%)といった希望もありました。今回発売されたG7のセンサーは色がややベージュ味であり、大きさも小さめです。ただセンサーからはみ出ている白いシール部分を含めるとリブレと同じくらいの面積です。またセンサーのふちも滑らかな傾斜がついているので幾分引っ掛かりにくく外れることが軽減されそうです。当時のアンケートの中では、装着部位の希望は腹部、大腿、上腕の順で多かったので、G7は腹部でも上腕でも可能とされているので、患者さんに選択肢が増えたと思います。装着方法も簡便になりました。CGMの有用性が周知されてきた今、装着に関する使用者の希望も実現されつつあることが嬉しく思います。さて女子高校生が見ていたポスターですが、会長特別企画「糖尿病とともに生活する人々の声をきく」という企画の対象の方々の事前アンケートを貼りだしたものです。本学会のホームページからも閲覧できます。患者さんの心の声が聞こえてくるものでした。この中で「もっと早く知りたかった、教えてほしかった」という内容が多々ありました。正しい知識や情報が伝えられる難しさを思いますが、それでも医療者は伝えなけばならないと痛感しました。それは病気を予防する、スティグマをなくすことに繋がると信じて、検査技師として検査の意味や必要性など丁寧に説明することから、これからも患者さんと向き合っていきたいと思います。読んで単位を獲得しよう答え1,3下記の解説をよく読みましょう。(問題は1ページにあります。)解説1.怒りや不安、悲しみの感情をもつのは、悲嘆期である。2.○3.否認の思考をもつのは、ショック期である。4.○5.○<ショック期>感情:無感情身体症状:泣く思考:否認<悲嘆期>感情:怒り・悲しみ・不安・抑うつ身体症状:食欲低下・疲労・不眠思考:罪悪感・自殺念慮変化のサイン:小さな変化<解消期>思考:冷静に過去を振り返る変化のサイン:活動の意欲・新しい関係臨床糖尿病支援ネットワーク