ブックタイトル会報2024年9月

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会報2024年9月

Page 2第255号令和6年9月発行第67回日本糖尿病学会年次学術集会令和6年5月17日(金)~19日(日)東京国際フォーラム[当法人理事]杏林大学医学部付属病院小林庸子[薬剤師]●糖尿病を有する女性のプレコンセプションケアシンポジウム26糖尿病と女性プレコンセプションケア(Preconception care)とは、将来の妊娠を考えながら女性やカップルが自分たちの生活や健康に向き合うこと、WHOのプレコンセプションケアに関する考え方(2012)は、「妊娠前の女性とカップルに医学的・行動学的・社会的な保健介入を行うこと」である。糖尿病の妊婦は、母体と胎児および新生児の予後が良くないと言われており、妊娠前のケアにより先天異常、早産、周産期死亡のリスクが軽減される。妊娠時のHbA1cは6.5%未満に抑え、著しい低血糖を避け、できるだけ正常に近い血糖コントロールが推奨される。太り過ぎ・痩せすぎを避け、適切な体重を維持するためにも食事療法は重要である。また、薬物療法では、経口血糖降下薬やGLP-1受容体作動薬を使用している場合は、妊娠前にインスリン療法への変更が必要である。自己による血糖モニタリングも重要となる。さらに網膜症や腎症などの合併症の評価・治療が必要である。糖尿病の女性とそのパートナーは、妊娠前に、通常の受診以外にも様々な職種とのカウンセリングを通して、自分自身の健康と子供の健康に関心を持つ必要がある。当法人の「薬剤師による既往歴糖尿病を考える会」では、妊娠糖尿病になった方が将来の2型糖尿病を発症しないために何ができるかを検討している。それは、妊娠糖尿病になる可能性は妊婦の約12%といわれており、妊娠糖尿病の方が将来2型糖尿病になる可能性はそうでない方の約7倍と言われているためである。本講演では「糖尿病を有する女性」に関することであったが、例えばご家族に2型糖尿病の方いるなどの場合、ご本人が妊娠前に糖尿病でなくても、妊娠中に妊娠糖尿病になる可能性を考慮してプレコンセプションケア外来に繋げる必要性について考えるご講演であった。●Morning RUN&WALKRUN:皇居外周、WALK東京駅周辺日本糖尿病学会年次学術集会の大きなイベントのひとつとなっている「Morning RUN&WALK」に参加した。朝6時半に東京国際フォーラム地上広場に集合だった。「皇居マラソン」も魅力ではあったが、マラソン経験が無いため東京駅周辺のウォーキングに参加した。東京在住ではあるが、チェックポイントのオブジェは全て初めて見るものばかりであった。クイズに回答しながらのウォーキングは、気持ちの良い朝のイベントであった。(写真はWALKスタート地点と東京駅周辺のチェックポイント)臨床糖尿病支援ネットワーク