ブックタイトル会報2024年9月
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会報2024年9月
第255号令和6年9月発行Page 3令和6年5月17日~19日にかけて有楽町の東京国際フォーラムにて第67回日本糖尿病学会年次学術集会が開催されました。昨年同様に現地開催とオンデマンド配信がありましたが、オンデマンド配信は教育講演と1つのセッションのみで基本的には現地開催の形式でした。会場は多くの人で活気に沸いており、会場は立ち見の方や会場に入れないセッションもありました。理学療法士の私としてはMorning RUN&WALK、綱引きなどのイベントがあり、残念ながら参加はできませんでしたが運動療法の企画があることに喜びを感じました。学術集会での数あるシンポジウムや口頭演題のなかで私は「肥満」「肥満症」に関するセッションに多く参加しました。徳島大学大学院の野村和弘先生からは肥満の方でもβ2adrenagicの多い方は運動療法によって痩せやすく、少ない方は痩せにくい傾向にありβ2adrenagicは将来の肥満症治療薬としても期待できるそうです。また、他の肥満症の演題では褐色脂肪細胞やミトコンドリアのワードを多く耳にしました。薬剤のお話が主ではありましたが、これらは運動療法でいずれも活性化できるため運動療法と薬物療法とのinteractionを念頭に入れ臨床業務に生かすことは大切だと改めて感じました。何かと話題になる肥満症治療薬ですが、治療の基本は運動療法と食事療法を行っていることが前提です。進化が期待される肥満症治療薬ですが、運動療法との相乗効果を最大限生かせるように我々理学療法士も時代についていく知識と技術の習得、患者さんへの運動療法の啓発が必要だと痛感しております。また、今回の学術集会では当法人からも複数の演題が発表されていました。その中でも第14回西東京糖尿病運動指導スキルアップセミナーの発表が2演題ありました。2023年10月にコロナ禍を経て対面形式で運動療法のセミナーを開催しテーマとして「コロナ禍で知った糖尿病運動療法のニューノーマル」「運動とスティグマ」に対するアンケート調査を行った結果を発表され活発な意見交換や次回の告知もあり会場は大盛況でした。最後に現地開催に久々に参加してみると日本や世界の糖尿病治療の変化を肌で感じることができました。この良い刺激と高揚感を臨床に生かせるように日々精進していきたいと思いました。[当法人会員]大森赤十字病院金井弘徳[理学療法士]読んで単位を獲得しよう答え2,3下記の解説をよく読みましょう。(問題は1ページにあります。)解説1.×カリウムは第3期までは制限しないが、高カリウム血症を認める場合は<2.0g/日とする。第4期では<1.5g/日とする2.〇腎症発症・進展の予防には、血糖・血圧のコントロールが重要であり、高血圧合併症例では食塩6g未満が推奨される。顕性腎症期ではナトリウム排泄障害も進行することから、高血圧がなくても食塩制限を6g未満/日に制限する3.〇腎症におけるたんぱく質制限食は、尿タンパク量を減少させ、血清アルブミンを増加させ、腎機能障害の進行を遅らせる効果があるとする報告もある4.×たんぱく質制限食を実施する際は、エネルギー摂取量の十分な確保が必要であり、より大きいエネルギー係数を考慮する5.×腎症第5期では、第4期に比べて、たんぱく質制限は軽減される臨床糖尿病支援ネットワーク